vol.20春を待つラベンダーの森~富良野市島ノ下ハイランド富良野にて~
富良野市街から車で15分程。
国道38号線を滝川、三笠方面に向かう途中に、ハイランド富良野があります。
ラベンダーの森という広大な敷地内に、ラベンダー畑や温泉宿泊施設、散歩コースのある森があり、自然を愛でて、温泉に入るという楽しみ方ができます。
散歩コースでは、春の桜、夏はラベンダー、秋に紅葉と、四季折々の森の変化を堪能できます。
2月末、厳しい寒さは緩んできましたが、まだ雪が深く残っているラベンダーの森。
きょうは、スノーシューを履いて、森の中を歩いてみることにしました。
スノーシューとは、「西洋かんじき」とも呼ばれる、雪の上を歩くための道具です。初心者でも簡単に雪のハイキングを楽しめます。
森の中は、真っ白い雪が積もっています。
どこからか、鳥の声が聞こえてきます。
少し硬くなった雪の上を、ゆっくりと進んでいきます。
雪面にたくさんの足跡があります。大きいものは鹿で、小さいものはキツネでしょうか。
トドマツが生い茂る林。
トドマツの林は、少し積雪が少ない感じがします。
葉っぱが傘の役割をしてくれているのでしょうか。
幹に近づいてみると、繊細な切り絵細工のようなものが張り付いています。
地衣類(ちいるい)というそうです。
夏には気づかないもの、見えなかった森の一面を見ることが出来ます。
厳しい寒さをじっと耐えて、少しずつ春に向けて準備を始めている、そんな姿にも出会えました。
コブシが花芽を膨らませています。
今年の北海道は、二十四節気の雨水、2月19日を過ぎた頃から、暖かい日が増え、雪解けも進み始めました。
同時に、森の木々も春に向けた準備が進められていたようです。
ニセアカシアの若木の皮を、鹿が綺麗に食べたようです。
周りの雪面には、無数の鹿の足跡が残されていました。
鹿にとって、エサの少ない冬場の木の皮は、ごちそうのようです。
カラマツの幹には、ツルアジサイが巻き付いたまま、冬を越え、天然のドライフラワーになっていました。
雪面には、ドライフラワーになったツルアジサイの花があちこちに落ちていて、森の落とし物のようです。
スノーシューでの森林浴は、冬ならではの景色を楽しめました。
帰りは温泉に入って、心と体を温めたいと思います。