vol.73.十勝岳連峰の山々
旭川空港から国道237号線を南下して、車で1時間ほどの距離にある、上富良野町。
十勝岳連峰や芦別岳などの囲まれた、富良野盆地の北部に位置しています。
南側の市街地を囲んで、牧歌的な田園地帯が広がっています。
ラベンダーが有名ですが、大自然の美しい景色や、美味しい農作物も堪能できます。
6月に入り、5月末の暑さが嘘のように、すっかり涼しくなりました。
今日は、爽やかな風が吹く、北海道らしい気持ちの良いお天気です。
最近雪がとけて、初夏の佇まいに変わった山々を眺めに、十勝岳温泉に行きたいと思います。
あいにく、十勝岳連峰は厚い雲に覆われているようです。
少し経つと、雲の間から富良野岳の頂が見えてきました。
今日は、一年を二十四の季節に分けた、二十四節気の芒種(ぼうしゅ)になります。
今年は6月6日から芒種です。
芒種は、麦の刈り入れや稲の植え付けに適した時期と言われていますが、すでに田植えは行われ、稲が育っています。
田んぼの水面には、空が映し出されているのを見ることが出来ます。
青い空に続くような真っ直ぐな道、東4線道路を走っていきます。
後藤純男美術館を越えて間もなく、右折して、吹上富良野線を登っていきます。
白樺やカラマツの新緑が青い空に映えています。
新緑の木々が美しいです。
山々を間近で見ることの出来る、十勝岳温泉郷は標高1280mまで上がっていきます。
標高が高くなってくると、至る所に雪が残っています。
周りの自然も季節を逆戻りしているような、まだ春先のような景観です。
可愛らしいフキノトウやタンポポにも出会えました。
富良野岳の山肌がすぐ近くに見えてきました。
上富良野町市街から、ゆっくり車を走らせて30分程、ようやく十勝岳温泉郷に到着しました。
十勝岳連峰の山並みがすぐ近くにあります。
標高が高いので、肌寒く感じます。
体感気温は、平地と比べると、4~5度は低いように思います。
遠くから眺めていた、雪が残る山肌が目の前に広がります。
山並みの威厳に満ちた姿に、気圧されるような感覚です。
思わず手を合わせます。
振り返ると、富良野盆地が遠くに広がっています。
雄大で美しい自然を間近で感じることができました。
青い空と雲と山並み。
大いなる自然に抱かれて、日々を過ごしていることに感謝の気持ちが湧いてきます。
壮大な山並みの佇まいの神聖さ。
とても清らかな気持ちで、山を下りることができました。