vol.136.十勝岳トレッキング ~望岳台から十勝岳避難小屋まで~
北海道の中央部に位置する十勝岳連峰の山頂に初雪が積もった9月中旬。
JR富良野駅から車で50分ほどの距離にある美瑛町の望岳台(ぼうがくだい)へ出かけました。
望岳台は十勝岳連峰の山並みを一望できる景勝地です。
標高930mの望岳台までは車で登ることができます。
十勝岳のちょうど真下にあたる望岳台は、雄大な景色を間近で眺められる、人気の観光スポットです。
十勝岳の雄大な姿に圧倒されます。
また、十勝岳などの登山道にもなっています。
今日はここから、標高1330mの十勝岳避難小屋までトレッキングに出かけました。
登山道沿いには、ピラミッドのように積まれた石の山、ケルンがありました。
ケルンは、登山道などの道しるべとなるように石をピラミッド型に積み上げたものだそうです。
ケルンに石を積んで、出発です。
周りの木々の色が赤や黄色に変わり始めています。
標高が高く、秋が深まっているのを実感します。
しばらく登ると、背の高い木々はなくなり、背丈の低いハイマツ帯が広がっています。
ハイマツは厳しい環境で育つ、マツ科の常緑の低木です。
山肌を緑色に覆っています。
イタドリなどの草花が道沿いに、
赤や黄色の秋の彩りを添えています。
岩場では、「ピィッ、ピィッ」とエゾナキウサギの可愛らしい鳴き声が聞こえてきました。
足を止め、鳴き声の主を探しましたが、姿は見えませんでした。
さらに登っていくと、雲の切れ間から十勝岳の噴煙がはっきりと見えてきました。
十勝岳と美瑛岳の分岐を十勝岳の方向へ進みます。
避難小屋が見えてきました。
出発から一時間半ほどで十勝岳避難小屋に到着しました。
もうもうと立ちのぼる噴煙、赤茶けた山肌、植物も少なく岩や石の転がる斜面。
活火山である十勝岳の荒々しい姿に圧倒されました。
冷たい風が吹き付ける山の上は、もう冬のような寒さです。
小屋の周りで一休みし、下山することにします。
自分の足で歩くことでたどり着ける喜び。
体中で感じる大自然への感動。
山歩きの楽しさを噛みしめながら、来た道をゆっくりと戻りました。