vol.123.北海道遺産 上富良野町・土の館
北海道上富良野町の小高い丘に建つ土の館。
国道237号線から上富良野町の観音像を目印に、道道581号線を瑠辺蘂(るべしべ)方向に入ってすぐにあります。
国道沿いに大きな看板も出ています。
土とトラクタが展示される、土の館は、
北海道遺産に認定されています。
次世代に引き継ぎたい北海道ならではの宝物。
土と
農耕の博物館です。
農機具メーカーのスガノ農機が運営しています。
2階の展示室には、エジプトやインド、
中国などの世界の農耕の歴史を見ることが出来ます。
スキやクワなどの農具や
土を耕す「プラウ」という機械などの機械など、
昔に使用されていた農機具が展示されています。
また、世界や
日本国内、
道内各地から採取した土壌の標本の見本も多く展示されています。
土づくりを通して農耕の歴史を学ぶことが出来ます。
階段の大きな壁に展示されている、上富良野町の、ある地点の地中の土をはぎ取った土層断面。
大正15年の十勝岳噴火による泥流被害を物語っています。
明るい茶色の第4層の土が、明治30年に始まった開拓の土。
その上に分厚く堆積する、少し灰色がかった茶色の第3層と第2層が大正泥流で積もった土です。
一番上層の第1層が、泥流被害の後、数年かけて山から運び入れた土になります。
明治時代の開拓と大正泥流の被害そして復興の歴史を物語る、貴重な資料です。
別棟の建物は、トラクタの博物館になっています。
博物館には、国内や海外のクラッシックトラクタが数多く展示されています。
昭和30年頃のドイツ製のトラクタ、
同じく昭和30年頃、国内で製造されたトラクタ、
スポーツカーで有名なポルシェが製造したトラクタ、
イタリアのフィアットが製造したトラクタ、
国産のトラクタ第一号など、歴史ある貴重なトラクタが展示されています。
また、110年まえにカナダで製造された蒸気トラクタも展示されていました。
こちらは、実際に走ることも可能だそうです。
子ども達が喜びそうな、乗って遊べるミニトラクタのおもちゃや
実際に乗ることの出来るトラクタもありました。
今日は土の館で、農機具や土作りから農業の歴史に触れ、
先人の苦労と大自然の恵みへの感謝の思いをあらたにしました。