vol.85.富良野・美瑛ノロッコ号
暦の上では、夏至を過ぎ、間もなく7月に入ろうとしています。
初夏の風が爽やかに吹く、北海道富良野。
夏の富良野の風物詩の一つにトロッコ列車があります。
6月から9月にかけて運行されるノロッコ号です。
ノロッコは、「ノロノロ」と「トロッコ」を合わせて名付けられたそうです。
景色の良い場所を通過する際は、最高速度30キロまで速度を落としてゆっくり走行してくれます。
北海道第二の都市、旭川を10時に出発したノロッコ1号はお昼前に富良野駅に到着します。
その後、富良野、美瑛間を3往復し、夕方旭川へと戻っていきます。
ノロッコ号は、富良野や美瑛の美しい景色をゆっくりと眺めながら、列車の旅を楽しめます。
雄大な十勝岳連峰の山並みを望み、
緑豊かな田園風景の中をゆっくり、のんびり走ります。
富良野から美瑛まで、美しい景色を楽しめるよう、ノロッコ号の座席は窓の方を向いて設置されています。
大きく開け放たれた窓からは、気持ちの良い風が通ります。
ラベンダー畑の近くを通り過ぎる際には、風に揺れるラベンダーから微かな甘い香りを感じられるかもしれません。
ノロッコ号の運行される時期にのみ設置される、臨時の駅、「ラベンダー畑駅」
ここから、ラベンダーで有名なファーム富田へは、歩いてすぐです。
花畑を楽しみに訪れる観光客の方が多く利用されています。
夕方、4時半を過ぎました。
最終のノロッコ号がラベンダー畑駅にやって来ました。
ファーム富田で花畑を楽しんだ、たくさんの方が列車の到着を待っていました。
多くの方々を乗せて、ノロッコ号の扉がゆっくりと閉まります。
富良野観光を楽しんだ方々と、たくさんの思い出を乗せて、ラベンダー畑駅からノロッコ号が出発しました。
ガタン、ガタン、ガタン。
リズムよく響く、列車の走る音が、ゆっくり遠ざかっていきます。
16時42分にラベンダー畑駅を出発したノロッコ6号は、上富良野駅や美瑛駅を経由して、約1時間後に旭川駅に到着します。
ノロッコ号の旅は、車で周る旅とは、また違った趣を楽しめます。