vol.223.富良野 秋を楽しむ ～お月見～
9月29日 上富良野町日の出公園
北海道上富良野町にある日の出公園。
JR上富良野駅から車で5分程の距離にあります。
園内の丘の頂上には周囲を一望できる展望台があります。
秋の夕方、日の出公園を訪れました。
公園の芝生を西日が柔らかく照らしています。
芝生には、秋色に染まった落ち葉が舞い落ちています。
西の空には沈むゆく大きな太陽。
時刻は午後４時半をまわったところです。
夕陽に照らされた遊歩道が、金色に輝いています。
「秋の日はつるべ落とし」
ことわざのように、あっという間に日暮れを迎えました。
南の方向を見ると、街並みの向こうに広がる田園地帯には、白い煙がたなびいています。
稲刈りの終わった田んぼで、稲わらやもみ殻などを燃やしているのでしょう。
秋を感じる光景です。
東の方向には、雄大な十勝岳連峰。
十勝岳からは白い噴煙が立ち上っています。
日没を迎え、山並みもうっすら茜色に染まっています。
日が沈み、空に美しいグラデーションが広がった午後５時過ぎ
十勝岳連峰の上から大きな月が顔を出しました。
白い大きなお月さま。
二日後の１０月１日は、中秋の名月です。
雲のない今宵の月は、その姿をくっきりと見ることが出来ます。
噴煙の上がる十勝岳とお月さま。
とても贅沢なお月見です。
５時半近くなり、辺りが暗くなってきました。
暗くなった夜空で、月が一層輝きを増しています。
美しい日の入りと月の出を見ることが出来ました。
９月３０日 上富良野町旭野やまびこ高地
大きな雲の隙間から西日が差し込んでいます。
時刻はもうすぐ午後５時。
JR上富良野駅から車で15分ほどの距離にある、旭野やまびこ高地。
まっすぐに続く道の向こうに、日が沈もうとしています。
広大な農地に囲まれたこの場所は、人が生活する場所から少し離れているため、とても静かです。
やまびこの名の通り、時折遠くにこだまする車の音が聞こえてきます。
虫や鳥の鳴き声、風の音が普段より近くに感じます。
そんな周りの気配に耳を傾けているうちに、午後５時を過ぎ日没が近づいてきました。
十勝岳の景観が美しいことで、かみふらの八景のひとつに選定されている、旭野やまびこ高地。
山並みも、今は夜の闇に包まれようとしています。
日が落ちると、急に肌寒さが増してきました。
少しずつ夜の気配に包まれる空気は、ひんやりとしています。
あたりがすっかり暗くなりました。
山の中腹あたりには、十勝岳温泉郷の宿の明かりが灯り始めました。
午後５時半を過ぎた頃、うっすらと月明かりが見えてきました。
十勝岳連峰を覆う雲の切れ間から、月が姿を見せてくれました。
月明かりに照らされた雲が、淡く虹色に光り、月夜の美しさに彩りを添えています。
街からそう遠くない場所で、幻想的な光景を見ることができました。
どこか遠くに旅にきたような、そんな気持ちになりました。
10月1日 中富良野町北星山
10月1日。今日は中秋の名月。
お月見を期待して、JR中富良野駅から車で5分程の距離にある北星山の山頂へ向かいました。
時刻は午後5時過ぎ。
今日は朝から曇りがちなお天気。
山頂からの景色も雲で霞んでいます。
月を待っているうちに、小雨も降ってきました。
残念ながら、今日は中秋の名月を見られそうにありません。
ですが、徐々に暗くなり、中富良野町の街灯が灯りはじめると、美しい光景が広がりました。
一つ二つと増えていく家の明かり、次々に流れていく車のライト。
オレンジ色の明かりが街並みを包み、とても綺麗です。
お月さまには(中秋の名月には)出会えませんでしたが、中富良野町の優しい街明かりに、ほっとした暖かい気持ちになりました。
今日は、秋のお月見の物語をお届けしました。
