vol.68.富良野花便り~5月下旬~

草木や花々が生命力に満ち、日を浴びて輝く季節。
一年を二十四の季節に分けた、二十四節気の小満(しょうまん)を過ぎた、北海道富良野。

木々や草花がたくましく、成長していく姿を見ることが出来ます。
多くの植物たちが、花を咲かせ、若葉を広げています。
木々を彩る花たち

北海道札幌市の木としても有名なライラック。
たくさんの蕾が膨らんでいます。

蕾が開くと、小さな可愛らしい花を咲かせます。
フランス語から「リラ」とも呼ばれています。
ライラックは、初夏の訪れを感じさせてくれます。
一方、北海道ではライラックが咲く6月初旬頃には、冷え込みが厳しくなることがあります。
そんな寒さは、「リラ冷え」と呼ばれています。

秋に赤い実を付ける、ナナカマド。
富良野では、街路樹としてよく見かけます。

この時期には、白い綺麗な花を咲かせます。

大ぶりな花を咲かせているのは、ベニバナトチノキです。

生い茂った緑の葉と、鮮やかなピンク色の花。
生き生きとした輝きを放っています。

街路樹として多く植えられているニセアカシアは、藤のような白い花を咲かせています。

甘く良い香りのするこの花からは、ハチミツが採れるそうです。
虫たちが蜜を求めて飛び交っていました。
庭先を彩る花たち

庭先では、初夏の訪れを感じさせるルピナスが色づき始めています。

オダマキや

アイリスも彩りを添えています。

イチゴも、かわいい花を咲かせています。
庭先や道端が美しく彩られています。

初夏のまぶしい光を浴びて、植物たちが生き生きと輝いています。
葉の形や花の色はそれぞれ違いますが、自分の葉を広げ、花を咲かせるその姿は、どの植物も美しく、存在感があります。
与えられたもので、自分らしく誠実に、ひたむきに生きる。
植物たちの姿が教えてくれているように思えます。