vol.13 富良野の空~清水山から~

北海道のほぼ中央に位置する富良野市は、周囲を囲む山並み、田園、ラベンダーの花畑など、四季を通して美しい景色を見ることが出来ます。

眺める場所を少し変えると、また違った景色に出会えます。

富良野市清水山から望む十勝岳連峰

広大な田園風景、そしてその背後に広がる十勝岳連峰の雄大な景色を眺めながら、ドライブを楽しむ方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

今日ご紹介する富良野市の清水山も、美しい景観を楽しめるドライブコースとして人気があります。

清水山は空知川と富良野川が合流する部分に広がる小高い丘で、富良野駅から2キロほど北西の方向にあります。

清水山とその周辺には、ふらのワイン工場、ブドウ果汁工場の他、ワインハウスかカフェ、ペンションなどが点在しています。

傾斜を利用して広がるブドウ畑も四季折々の美しい景色を見せてくれます。

また、ブドウ畑の一角には、北海道の有名なお菓子屋さん六花亭の「カンパーナ六花亭」が、周りの景色を調和するように建っています。

大きな雲がかかった十勝岳連峰

時刻は一時過ぎました。

太陽の動きをもとに、1年を24等分した二十四節気。

今日はその二十四節気の「雨水(うすい)」にあたり、あめにみずと書きます。

雪が雨に、氷が水になるという意味だそうです。

今の気温はプラスの1度、雨水という季節の変わり目を感じます。

久しぶりに暖かな日差しに包まれている感覚です。

十勝岳連峰の上に、大きな笠のような雲がかかっています。

雪で覆われた山並みが、とても近くに感じられます。

天候が崩れる前日、今日のように山並みがとても近くに見えることがあります。

あの雲は、天候が荒れる前ぶれといわれる「笠雲」の仲間かもしれません。

清水山からみた山並み

上空の雲が少しずつ形を変えていきます。

眺めていると、3段のお餅を重ねたような形に見えてきました。

透き通る青い空に浮かぶ白い雲が、厳しい寒さの日の空とは、少し違っているようにも見えます。

春が近い空なのでしょうか。

夕暮れ時の十勝岳連峰の山並み

時刻は4時を過ぎました。

西の空に日が傾きかけて、十勝岳連峰の山並みもうっすらと色づき始めました。

2つの大きなクジラのような雲が見えます。

先ほどの笠雲が、形を変えたのでしょうか。

清水山から望む夕暮れの十勝岳連峰

2つの大きなクジラ雲の先には、小さな雲がいくつか浮かんでいます。

クジラの家族が大海原をゆったりと泳いでるようです。

暮れていく東の空をゆっくりと流れていきます。

時間の流れと共に変わっていく空を、暗くなるまでずっと眺めていたい、そんな気持ちになりました。

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